エアークローゼットから届く服の単価はいかほどか?の推測。
リリース後の反響が大きすぎて現在数ヶ月待ちとなっているエアークローゼット。
このエアークローゼットにバックヤード業務を請負っている寺田倉庫が出資を決めたとのニュースが流れてきた。確かにコストメリットは出そうだ。
私個人はコンセプトも大好きで、メンズ版が出ればぜひ試してみたい。
が、気になるのは「月額6,800円」で届く3着がどの程度のクオリティか?ということ。
期待値を満たせないと本サービスの肝となるリターンレートが残念なことになる。
今日はここを推測する。
簡単にエアクローゼットの流れを図に表すとこうなる。
極めて単純だ。
だが、冷静に考えると相当の初期投資が必要となることががわかる。
仮に以下を前提として考える。
・10万ユーザに提供する。
・平均して1着5,000円の服を提供。
単純計算で100,000×5,000×3で15億の初期投資がかかる。
まずこの時点で私であれば及び腰になる。
※当然サイズの問題や返品率/買取率などやってみないと読めない数字が重要だったりするのだが、計算が複雑すぎて断念。あくまで単純計算だ。
しかも新規を考えないでこの数字だ。シーズナリの問題もあるので年間通して10万ユーザに服を届けようとすると、さらに投資は膨らむ。
リリース後1ヶ月で4万ユーザを突破
とあり、このユーザ数で既に数ヶ月待ちになっているので当初予定していた初期投資額(つまり服の枚数)は軽々と超えたということなのだろう。
ただし忘れてはならないのが、メーカから見た時に「販促としてのエアクローゼット」が成り立つ可能性があるということだ。これだけの反響があるのであれば販促費の受け皿としてもなりたつかもしれない。
では、次に6,800円のコスト構造を見る。いったいいくらが粗利となるのだろう。
すさまじくざっくりではあるが、仮に1ユーザが月に2往復、1回に1.5着返品するという前提で考えた。
クリーニング費用・送料・オペレーション費用は恐ろしく適当だが、この計算だと1,800円が「粗利」として残ることになる。
粗利ベースでも初期投資回収に10ヶ月弱かかる計算。
システム投資・人件費は極力抑えられるとは思うが、どこまでの営業利益率が出るだろうか。(なかなか厳しそう)
ということで、本記事テーマの
気になるのは「月額6,800円」で届く3着がどの程度のクオリティか?
については、
1着平均1,000円〜2,000円程度のいわゆる「ヤスカワ系」 がメイン
と予想する。
ただし、上述の通りメーカが「販促」「広告」としてのエアークローゼットと位置づけてくれれば、それこそ数万円のアイテムも、数は少ないだろうが中にはあるのだろう。
が、総合してみるとこのレンタルに「ハマる」ユーザ層と月額6,800円との相性には疑問符をつける。
数ヶ月後、エアクローゼットがどう評価されているのか?要注目です。