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【要注目】不動産業界スタートアップ3選

スタートアップが世の中にインパクトを与えやすいのは

・誰もが触れるものである。(マーケットサイズがでかい)

・が、既存の枠組みに対して何かしらの不便さを感じている。(IT化の余地がある)

・大きな変化が起ころうとしている。 (マクロ観点での業界変化)

の3つがそろっている業界だといわれている。

 

これに当てはまる業界として、不動産業界があると考えている。(賃貸/売買ともに)

複雑すぎる業界構造による、よくわからない手数料(仲介/敷金/礼金)はこの数十年変わっていない。

 

おそらく今年には成立するであろう法案として、

①「重要事項の説明義務」における「対面」説明義務の緩和
②「賃貸借契約」における「原状回復義務」の緩和

があり、特に①は本当の意味で(ハードルはまだまだ高いが)家主と借り手が直接やりとり可能になり、WEB上で契約締結できるプラットフォームができあがってくるはずである。

 

不動産業界で私が注目しているスタートアップをあげる前に現状の構造をざっくり図にすると以下のようになる。

 

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いきなり聞きなれない単語が登場するが、こちらもざっくり書くと以下の通り。

・元付け:家主から直接物件情報を入手できる存在。管理業務等も引き受けているケースが多い。

・客付け:元付けから物件情報を入手し、借り手側に提供。

・媒体:スーモなどの不動産情報提供メディア

 

※元付けは客付けも兼務することが多いが、上図ではわかりやすくするために分けて書いた。またエイブルなど元付けでありつつ、自社物件を扱うメディアももっているケースもある。

 

ポイントとしては、1つの賃貸契約が成立した場合、

借り手は客付けに、家主は元付けにそれぞれ手数料を払う構造になっているという点。

間に複数のプレイヤーがいる時点でIT化によるdisrupt余地があることがわかる。

 

遅くなったがようやく本題に入りたい。この業界で要注目スタートアップを紹介する。

 

①イタンジ株式会社

itandi.hatenablog.jp

 

まずは、ヘヤジンを運営するイタンジ株式会社だ。

heyazine.com

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なんといっても「仲介手数料無料」を目指すという点がまずユーザメリットとしてあげられる。完全無料については、「ヘヤジンプライム」に加入する必要があるようだが、おそらく伊藤社長が目指しているのは、取り扱い物件全ての仲介手数料を無料にすることだろう。

 

これは、無店舗での経費削減に加えて元付け業者から直接物件情報を入手し、 家主からの仲介手数料のみでの収益化を目指していると想像される。図にするとこんな感じ。

 

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これだけでも十分なインパクト。私なら今後は、家主が直接イタンジサービスを使って見込み客探しから物件掲載、その後のやりとりまでをサポートするASPサービスを開発して、より直接のやりとりを可能にするプラットフォームを構築していくが、どうだろう?

 

不動産業界版のbaseのような世界観が作れれば、非常に面白いと思う。

全力で応援したい。

 

nomad 

次はnomadだ。こちらもコンセプトはイタンジと似ていて、仲介手数料が無料になる。

prtimes.jp

私も大好きな上鈴木兄弟がなんとラップで紹介。これだけで何がすぐれているかわかる。こういう形のサービス紹介は大好き。

 

月額利用料と無店舗によるコストカットと、さらには元付けからの直接物件掲載により業界構造にインパクトを与えている。

 

こちらも全力で応援したい。

 

③ietty

最後は「お部屋探されサイト」ietty(イエッティ)だ。

ietty.me

 

こちらに関してはIVSでの小川社長のプレゼンが秀逸すぎるのでぜひ御覧頂きたい。

bizcast.bz

 

iettyについては、手数料を無料化するというよりは、今までユーザが労力をかけていた物件さがしを不動産業者から提案してもらえるスタイルのようです。

iettyが本格的に普及すれば街の不動産会社が店舗いらずになり、結果として業界全体のコスト構造がかわり、低価格化が進んだりするのでしょうか。

 

サイト内で直接チャットでやりとりできるのが素敵です。今すぐに引っ越しを考えていない方もぜひ。いい物件が提案されてきました。

 

 

さて、3つの不動産業界スタートアップを見てきましたが、どの会社にも頑張って欲しいです。

 

業界トレンドとしては、間を抜くことによる手数料を無料路線が目立つようですが、物件の流動性をもっとあげていくようなライフスタイルを提案してもらえるようなスタートアップにも是非とも期待したいです。