想像ブログ

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ZOZOTOWNの送料自由化はヤバイ

先般発表されたzozotownの送料自由化。
 
これはステキ。マジでヤバイ。でも本当にやばいのか?
ある日突然、前澤さんに呼び出され、「俺、送料を自由にしたいんだけど」って自分が言われたらどのように対応するだろう。。ちょっとだけ考えてみた。
 
 
前提:zozotownの送料をめぐる動き 
その昔炎上していた記憶もあるが、直近だと月額350円で送料無料 (なんと返品送料も無料)のプレミアム会員制度があった。しかしその制度は2017年7月に廃止されており、送料自由化の前は
 
「4,999円以上の場合送料無料で、4,998以下の場合は一律399円の送料
 
 という仕組みだった。
 
見るべき数値は?

 まず最初に見るべき数字は、カート単価の分布だ。

f:id:muchakushoku:20171004221453p:plain   (平均出荷単価の推移) 決算資料より

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     (出荷件数推移) 決算資料より

 

公表数値は平均なので正確なことは言えない。
購入レコード全件をみて、分散値をはじき出し、カート単価の分布を作成した上で、
 
「700万件のうち◯%が送料無料ラインをこえていて、△%がこえていない」
という数値はまず見るべき数値だと思う。
 
ただ、平均値をベースにするならば、
もともと9,000円近くのカート単価だったので、それらの人が送料を0円と入力する分には影響はほぼなくて、むしろ1円でも多く設定してくれたらありがたい。
ということは言える。
ポイントはもともと4,998円未満だった人がどのくらいいて、それらの方はいくらの送料を入力するのか?という点に尽きるが、
おそらくP/Lインパクトはそこまで大きくならないのではないだろうか。 
 
 

PR効果はヤバイ 

 いまこの瞬間も、各種メディアやtwitterFacebookなどのSNSで活発な意見がかわされている。そのPR効果を金額換算するとヤバイ。4,998円未満の方がゼロ円と入力してもそれを補って余りあるPR効果は得られるのではないだろうか?

 
実際の影響を見ないとヤバイ
 この取り組みは、実質的に、送料無料ラインの撤廃と言える。送料無料ラインが撤廃されたことにより、どの程度カート単価が減少してしまうか?(もしくはカート単価は下がるが年間購入点数はあがったりするのかな?)は中止しないチケ内。
あくまで「試験導入であり、いつやめるかはわからん」という前提は外せない。
 
色々書きましたが、結論、まじでめっちゃ良い取り組みだし、個人的にはずっと続けてほしいと思ってます。

抽象度の高いお題への耐性

#久しぶりに文章にして残しておく。
 
レイヤが上がっていくに従って求められるものとして「抽象度の高いお題に対して結果を残すこと」があげられる。
基本的にレイヤが下がれば下がるほど、解くべきお題は具体になってくる。(ハズ)
上位レイヤが要素分解し、判断基準を提示し、やるべきことを明確にしてくれているので、下には具体性を増したお題が振ってくる。
 

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採用要件も、期待するレイヤがあがれば上がるほどに採用候補者に伝えるミッションの抽象度は上がり、逆に言うと与えられるミッションの抽象度が高ければ高いほど求められるものもあがる。

 

どうしたら抽象度の高いお題に対して対峙できるようになるのか?

 

当然一足飛びには難しい。
 
抽象度の高いお題に対峙するには、
 
①要素分解した上で課題を明確に定義できる能力 (P)
②その課題へのアプローチを精度高く素早く実行できる能力(DCA)
 
の2点が必要になる。
 
ということは、どんな小さな場所でもどんな小さな仕事でもいいので
課題定義→仮説構築→実行→検証のプロセスを踏んだ経験が必要不可欠な気がする。
(=踏めるような組織にいるか?も含めて)
 
上記のプロセスの過程には大小問わず必ず「何かを自分で決める」というステップが入るので
言い換えれば必要になるのは"決断経験の有無 “かもしれない。
いかに多くの決断を行っていかに多くの失敗をしてきたか?が問われるためいかに決断経験を増やすか?が抽象度の高いお題に対峙するために検討するべき事項だと思う。
 
また、将来的に、部下へは抽象度の高いお題に対峙することを期待するわけで、
「許容できるリスクのギリギリで決断する権限を渡すこと」も意識しなければならない。
組織として決断経験・失敗経験を蓄積することが、結果として将来訪れる転換期に素晴らしい解決策を提示する人材を育てることにもつながるハズ。

 

いじょう

問題を定義する能力と問題を解決する能力の違い

20年後には人間の仕事の大半が機会に奪われるようです。どういうキャリアを描いていくかというのは個人的に全く興味はないのですが、最近考えていることを書いてみます。

 

問題を定義できる人は強い 

事業を創り出し、成長させていくステップは程度の差はあれこういう感じになっているのではなかろうか。
 

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まずは世の中に対して問題定義を行うところから始まる。これを行うことができる人が

起業家であり、事業会社でいうところの事業責任者ではなかろうか。

 

この真似事をやってみたことはあるけれど、スケールの大きな規模で問題定義を出来る力はなかった気がする。またこれが出来る人が偉いというわけではなく、向き不向きはある。

 

また最近はwebで完結できる問題ではなくリアル産業の課題をインターネットで解決していくことが求められる時代になってきていることもあり、難易度は上がっているという理解をしている。

 

それぞれのフェーズ・分野において問題を解決するだけの人はちょっと辛い

 
事業作りの過程や事業を運営/成長させていく上でもそれぞれの段階及び領域ごとにやらなければならないことは山積みである。
やはりそれぞれの領域ごとに、問題を定義することができる人間は強い。
起業家まではいかなくとも、リーダーシップを発揮するための最低条件と言える。問題を定義できない人間にリーダーシップを発揮するのは結構しんどいはずだ。
 
またその一方で、どの段階、どの領域においても提示された問題の解決だけをやり続ける人は、今後は少し辛いかもしれない。
(上の図の白い部分)


どうやって問題を定義していこうか?

 

仮説思考によるPDCA以外にないと思っている。
様々な事象から仮説を導き出しそれら仮説の中から「確からしいもの」から順に
実行し、推進していく中で本当の問題を定義していく。
 

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もしかすると仮説構築力こそが問題定義力と言い換えてもいいのかもしれない。
 
どの業界/どの職種でもこの基本は適用可能だと信じて頑張っていきたい。

 

 

 

現時点でのEC(イーコマース)市場全体像をざっくりと把握しておこう

特に理由はないが、日本国内におけるEC市場の全体像をざっくりとでいいので把握したいと思い書くことにした。

 

EC市場規模とEC化率について

 

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2010年からのデータになるが、年々10%を超える割合で市場規模・EC化率ともに拡大している。直近の2013年→2014年の成長率は約15%。成長市場であることは間違いない。

またこの中でも本ブログでもいくつか紹介しているが、特に伸びいている領域は「越境EC」のようだ。

 

ではその市場にはどのようなプレイヤーがいて、プレイヤーごとの流通総額はどの程度なのか?を最新データをもとに見ていきたい。

 

  • 総合モールはどうか?
  • カテゴリ特化型はどうか?
  • 昨今話題のフリマ(オークション)はどうか?
  • その他 (ソーシャルギフトは?メディアECは?etc..)

 

など少しまとまりにかけるがまとめていく。

 

総合モールはどうか? (2014年)

今回の調査では自社ECサイトの流通額はいったん置いておき、まずは総合モールから。

 

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(※YahooショッピングはlohacoやYahooトラベルも含む)

 

国内では楽天市場が1.6兆円でトップ。また直近の2015年3Qの決算発表によると楽天のモバイル比率がついに50%を超えて、越境ECの流通総額も50%増だったようだ。

楽天ポイントを軸とした経済圏構築により、国内においてはしばらくは安泰ではないだろうか。

eczine.jp

 

各店舗から出店料をいただいている楽天市場は「どこかの個店をモールとして押し出す」ことはやりづらく、その点2013年にショッピング革命(出店料/手数料無料化をぶち上げたYahooショッピングはそこまでやりにくくはない。

 

その特性を利用した「買いやすさの追求」という文脈で、Yahoo全体のbigdataをどう活用するかを含めて今後のYahooショッピングに期待したい。

 

ファッションカテゴリはどうか?

ファッションカテゴリ特化型でいうとZOZOTOWNが圧勝。個人的にも大好きなサービス。年間流通総額は約1,200億。

 

また、WEAR経由流通が10億/月を超えたというニュースもありしばらくは一人勝ちの予感。

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ただし実は楽天のファッションカテゴリの流通は2012年の決算で3,000億を超えているとの資料もあったので、実はカテゴリキラーのZOZOTOWNといえども流通規模では楽天には勝てていない。ということも書いておく。

 

CtoCはどうか?

CtoC領域が一番新興プレイヤーが多い印象。しばらくはヤフオクの天下だったが、buymaスマホ最適化された各アプリが追撃するという構図。

 

カテゴリもサービス提供形態も異なり、また公式な数字があるわけではないが

参考までに横並びでグラフにしてみる。

(流通総額はあくまで予想です)

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Yahooオークション関連は8,000億円を超える流通総額がありグラフにすると異常値になるため今回は割愛。Buymaをここに入れるか悩んだが...

メルカリがヤフオク猛追の急先鋒。フリルとは大きく差があいている印象。

またラクマ/Lineモールなどはどこにも公表数値なかったので割愛。個人的にはauとの提携を発表したハンドメイドのCreemaも気になっている。

 

ここには他にもチケットC2Cや不動産C2Cなどがプレイヤーとして存在しており、

個人的には高額商品のC2Cにまだまだ参入余地ありだとは思っている。

(不動産や高級家具特化など)

 

その他はどうか?

・ソーシャルギフトはどうか?

一時期話題になったソーシャルギフト周りは市場規模が前年対比200%以上増の45億円になったらしい。

 

www.yano.co.jp

 

以前このブログでも取り上げたgifty

bizmuchakushoku.hatenablog.com

はソーシャルギフト関連の中でもよく知られていると思うが、直近決算ではまだ赤字の模様。

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今ある数字を並べただけで何か考察があるわけではないですが。参考になれば。

 

 

 

AI関連スタートアップをわかる範囲でまとめる。

最近AI関連スタートアップの大型調達が目立っている印象。
 

背景は? 

東大の松尾教授を筆頭に、個人的には学術的なイメージのあったAIだがここ最近で数十年に1度のブレイクスルーが主にディープラーニングと呼ばれる領域であった模様。
 
Auto-encoderと呼ばれる概念を重層化し従来は人間が説明変数を決めモデル作りをしていたところをモデルそのものをコンピュータが作れるようになったことからビジネスへの応用がさかんに取りざたされるようになったきたようだ。
 
さらに2015年2月にはついに人間の画像識別率(5%)程度をAIが上回ったとのこと。
 
そういえばIBMWatsonの日本語APIハッカソンやるみたいですね。
 
様々な背景があるので「AI」とひとくくりにするのは適切ではないと思うが、この領域のスタートアップをまとめてみようと思う。
 

金融

 

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まずは金融から。

調べれば山ほど出てきそうだが、大型調達をした企業に絞った。

 

・ウェルネスナビ

世界の機関投資家と同水準の資産運用/リスク管理を最適化してくれるサービス。

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・HonestFund

thebridge.jp

 

ファッション

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 SENSYは人工知能ベースのファッションコーディネートアプリ。

ユーザの好みを学習し最適なコーデをレコメンドしてくれるらしい。

B2Cでデータを蓄積し今後のレコメンドエンジン開発等B2Bでマネタイズをするのが良さそう。

 

その他 (医療/店舗解析/非構造データ)

 

少し気力が尽きたので他はその他で。

パッと見ると電通ベンチャーズがこの領域の海外スタートアップに資金を入れている印象。

 

Atomwiseのような医療の根本に革命をもたらすようなサービスには注目したい。

 

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